剣術競技

日本古流剣術競技協会(にほんこりゅうけんじゅつきょうかい)
 剣術競技協会(けんじゅつきょうぎきょうかい)と略名する。剣術競技協会は、競技用の刀を用いた剣術競技の育成・指導や剣術競技大会の運営や管理等を行う団体となります。また、同会では、古流の剣術の構えや形を重要と考えており、構えや技や形を用いた剣術大会などを開催する競技団体になります。

 

 

剣術競技
  剣術競技は、古流の剣術の構えや形を用いた剣術の競技です。競技の判定については、打ち込みの場合は、肩より上部を一本とし、それ以外(胴体・手・足の部位)は技ありとする。突きの場合は、頭部から腹囲部までを一本とし、それ以外(手・足)の部位への突きは無効とする一本勝負の競技となります。

 

 

剣術競技の特徴

  1. 競技刀は、日本刀と同重量程で作製されており、間合いを誤り、空振り等をした場合には、競技刀の重さで技への移行が一瞬遅れ、勝敗が決することがあります。
  2. 競技場の開始線を競技場の枠線の位置まで広げたことで、競技等では、素早く移動するために歩み足を使い、緩急をつけて近づいたり離れたり、相手の周囲を左右に回ったり、構えにはそれぞれ優劣があるため、相手の構えに応じて構えを変えたりを繰り返す等し、技や形などを駆使し、戦う競技です。
  3. お互い密着した場合には、左手で刀身の峰を押さえ、刃の部分を相手の首筋に強く押し当て、相手の頸動脈を押し切る技など、右下写真の添え手斬りの技等は1本となるため、お互いに距離を取ることになります。
  4. 競技刀は重量があるため、稽古などで、走る、止まる。打つ、突く、受けるなどを繰り返す事で全身の筋肉を鍛錬することのできる競技です。   
  5. 剣術競技は、体を鍛え、技を磨き、心を高め、相手の構えから技を先読みし、零ノ型等を繰り出す修練を積むことで、更なる高みを目指せる競技であると考えております。

 

競技場について
 剣術の競技場については、一辺を7ⅿ以上の正方形等の競技場となります。競技者はお互い向き合った状態で競技場の枠線の外で立礼し待機、試合開始と同時に枠内に入り試合をすることになります。剣術競技では、構えにより戦い方や制空圏が異なるため、開始時に、お互いの距離を離して自由に動くことのできる正方形等の競技場としました。

 

 

競技の刀について
 剣術競技協会では、競技者が用いる競技用の刀の長さを制定するために、試作品を作製し、劍術や体術を含めて度重なる実験を行いました。数々の実験や試し合いの結果、刀が短ければ体術の技が使える柔競技となり、刀が長くなれば重量が増え、膂力が強い者が遠心力で振り回すだけの競技となるため、競技を行うためには、制空圏が広く体術が使えない刀の長さ3尺3寸以上との値となり、競技などで技や形が自由に使える刀の重さは、1kg以下であるとの結論に至りました。
 よって、私たち剣術競技協会では剣術競技用の刀の長さを3尺5寸とし、重量を850g程としました。

 

 

剣術の基本之構え

 

 

剣術競技の概要
 剣術競技は、古流の剣術の構えや形を用いた古流剣術の競技となります。

  1. 競技者は、初段位(初伝ノ位)以上を有する。
  2. 試合着は、同会の定めた武道の着物・袴を着用する。
  3. 試合場は、同会の定めた競技場とする。
  4. 武器は、同会の定めた武具を用いる。
  5. 防具は、同会の定めた面、手袋を着用する。
  6. 判定は、同会の定めたルール等に基づき判定する。
  7. 試合時間は、3分間の1本勝負で勝敗を決する。

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